黄金を抱いて翔べ

見てきました。面白かった！映像や音楽等全体的に静かで暗い質感に関西弁とチンピラ、暴力描写が加わって、湿った空気の中にどこか無機質で渇いた空気感があるとてもかっこいいクライムムービーに仕上がっていました。
ただ、エンドロールで流れる主題歌がちょっと浮いてたような気がする。安室さんの楽曲自体はかっこよくて好きなんだけど、この映画の雰囲気ではなかったかな。その辺はavexが制作に絡んでるから仕方ないのかもしれないけど、本編と同じようにジャズでクールに終わるほうが、「ジャパン・ノワール」でよかったのになーと、ちょっと残念。

キャストは皆はまっていたけれど、桐谷さん演じる野田が個人的にはとてもよかったです。浮世離れしたキャラクターだらけの中、彼がいることで物語に生々しさや泥臭さが加味されていたように思いました（ところどころマンガのオチ的な使い方されてたのはいらないんじゃね？と思ったけど）。チャンミンの配役はファン目線でも正直言うと心配だったのだけれど、大健闘していたと思います。瞳の陰鬱な感じがとてもはまっていてよかった。あんな表情できるんだな。相当しごかれたんだろうなあ。
登場人物の背景やメインになる事件のその後など説明があえて省かれている箇所が多いので「？」となるところが多々あったけれど、それを差し引いても2時間超緊張感が続いて目が離せない、面白い映画でした。原作を読んだ上でもう一度見に行きたい。(実は上映中に映写機の故障？で2〜3分上映が中断して、お詫びにと1回無料で見られる招待券をいただいたので、それを使ってもう一度見に行こうかなと。)
というわけで、文庫買って帰りました。ピクトアップの出演者・監督インタビューもなかなか面白かった。2回目、いつ見に行こうかなあ。